先日の「藤沢市長立候補予定者事前説明会」の後、記者の方からの質問で、
「選挙資金はどうしているのか?」「もし当選したら給与はどうするのか?」といったことを聞かれました。
今回はそのことにつて語りたいと思います。

選挙戦の資金について

選挙を行うにあたり、立候補者(今は予定者、ですが)は、ポスターやビラなどを作る費用や、それを貼ったり配ったりする費用、事務所を借りる費用、選挙に出るための費用(供託金)などなど、様々な“お金”が必要になります※1

もちろんそれだけではなく、事前に準備をするために勉強をしたり、たくさんの人にお話をうかがって自分の考えをまとめたりするための時間が必要になるため、仕事を辞める(=収入がゼロになる)ことにも……。

このように、支払うべきお金がある一方、収入がなくなる、という状態になり、選挙戦が始まるまでにそれなりの資金が必要になるわけです。

私の場合、まったく支援団体がなく、無所属のため、こうした“選挙に必要な費用”はすべて、自費でまかなっています。幸い、今までの貯金や国立長寿医療研究センターのアルバイト収入のほか、保険を解約して、いくらかのお金を工面することができました。

ポリシーとして、私は
「田中しげのりとはこんな人物で、こんなことを考えています。私と一緒に藤沢のこれからについて考えてみませんか?」という提案を皆さんにしているので、寄付も受け取らないことにしています。ご寄付については、“選挙活動のボランティア”は嬉しいですが、物・金銭的支援はお気持ちだけ頂くことに決めています。

だから、「所定の得票数を獲得したら、市が選挙運動の公費負担を行う※2」という選挙のルールについて知ったときは、正直に「ホッと」しました。
これが、嘘いつわりない気持ちです。

でも、当選すれば、市長としての給与が支払われます。
その額、1,064,000円/月。

(平成27年4月1日現在/ただし、平成24年10月1日から市長・副市長・監査委員は給料の独自削減を行っているそうで、削減率12%(936,320円)となっているとのことです)

この金額は、私にとっては、ちょっと身に余るものだと思います。
さらに、選挙での経費も市が負担してくれる、というのは……。なんとも納得いかないものです。

そこで、当選した場合はこれについては辞退したいと考えています。

市長としての給与の話

一方、給与については結論が出し辛いものです。
「金の分だけ働くもの、返上よりその分働け」という話もあります。
「市民のために働くのだから、給与は返上すべき」との話もあります。
どちらも正解でしょう。

そこで、我が家の知恵である妻に、どう思うか聞いてみることにしました。
「自分としては、当選したら給与はすべて返上する、と言いたいけど、そう言えない家庭の台所事情もある……どう思う?」という質問です。

ちなみに妻は、私が会社を辞めて、選挙のための準備を始めた頃からパートに出て、家計を支えてくれています。頭が上がらない人です。

妻は、
「選挙戦の費用についても給与についても、住宅ローンや子供の将来の教育資金のことも考えると……。でも、市長としての給与は、1/3くらいはいただいて、あとはお返ししてもいいと思う。退職金は、全額お返しすればいいんじゃないか?」
と言ってくれました。

他方、私に色々と地域のことや市政のことを教えて下さる方は、
「給与は2/3くらい、または1/3くらい、もらえば良いんじゃない? 生活があるから、それは仕方ないけれど、でも政治をする、ということは物心を投げ打ってするものよ」と諭してくれました。

どちらも女性の強さ、深い愛情が感じられる言葉です。
そして、私自身も、この言葉に心から共感します。

そこで、もし市長の職を拝することになったら、私は給与の1/3〜2/3を頂き、残りを市に返上するというふうにしたいと考えています。

※1 選挙に立候補するには【選挙に必要な費用】(選挙立候補.com)
http://senkyo-rikkouho.com/rikkouho-hiyou.html

※2 藤沢市の議会の議員及び長の選挙における選挙運動の公費負担に関する条例
http://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/gyousei/reiki/reiki_honbun/g207RG00000077.html

選挙戦のお金と市長の給与の話

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